私が「アイドルマスター ミリオンライブ!」とちゃんと出会ったのは、雨宮天さんのライブ『The Clearest SKY』が終わり、「雨宮天さん・・・」という状態になっていた、その日のことでした。
天ちゃんのブログに、次のようなことが書かれたのです。
初生バンドの幕張ライブを終え、怒涛の日々を越え、やっと日常に戻ったような、そんな感覚です。
そんな中ちゃんとここで言えていなかったことがありました。
志保さん、お誕生日おめでとう!
北沢志保というアイドルの存在は、その時点でもうっすらと知っていました。
そして、その声を当てているのが天ちゃんだという話も頭の片隅にあって。
ただ、その時までは、ゲームに足を踏み入れようとは思っていなかったんですね。
このブログがきっかけで、私はとある曲を聴くことになります。
『絵本』です。
この「絵本」という曲は、繊細で、丁寧で、しっとりとしていて。
それでいて、ものすごく力強さを感じる曲でした。
この曲に一気に魅了された私は、「ライアー・ルージュ」「CAT CROSSING」「リフレインキス」といった具合に志保さんが関わるソロ曲やユニット曲を立て続けに聞いていき、ミリオンという沼に片足を突っ込みはじめていきました。
そこで一つ、大きな決断がありました。
『ミリオンのライブに参加するか』という、大きな命題です。
声優ライブについて詳しい方であれば、うっすらとでも御存知かと思いますが、アイマス系のライブの倍率は、恐ろしく高いものとなっています。
・アソビストアはアソベナイストア
・100枚積んでも当たらない
・CDを積むのはもはや当選確率を上げるためではなく自分の心の平穏を保つため
などの数々の逸話が飛び出すくらいの、魑魅魍魎が蠢く業界屈指の難関で、アイマス自体のファンの方でも現地ライブはもういいやとか、当たらないから諦めるといった判断をされいているという話も、かなり聞いていました。
はたして、そんな戦い(多々買い)に、自分も身を投じるのか?
かなり悩みに悩んだのですが、
北沢志保を全身全霊で演じる雨宮天さんの姿は、一度でいい、せめて一度でいいから、目に焼き付けたかった。
そんなこんなで覚悟を決め、最悪CDを山のように積むことを念頭に置きながら、まずはアソベナイ・・・否、アソビストア先行抽選に身を投じることになります。
結果からいきますと、山梨県という都心から離れた会場での開催ということもあったのか、なんとアソビストア先行が当たりました。
夢かうつつか分からない状況のまま、時間はミリオン7thに向けて流れていきます。
最初は、志保さん関係の曲だけは最悪押さえていこう、くらいの感じでした。
アイマスは曲を知らなくても現地で楽しめますよ、という情報もあったりして。
何しろ、曲の数が膨大ですから、全部を予習するには相当の時間がかかります。
ただ、ここで私の厄介な部分が頭をもたげます。
『もし、知らない曲が来た場合、後で後悔するんじゃないか。
行くなら行くで、できる限りの予習はして望んだ方が、満足度は高まるのではないか』
結果・・・
3月くらいから曲を聴き始め、4月の頭には、ひと通り聞き終えていました。
お仕事以外のことに対しての愚直さは変な定評があるワタクシでございます。
曲数から考えても、かなりしんどい予習になるんじゃないか、とどこかで思っていました。
それもあって、Twitterでも#つるまうミリオン履修するってよ なんてタグをつけ、ゲーム感覚かつ公開することでサボらないようにしよう、みたいな狙いもあったのですが。
ミリオンを聞き続けたその1か月間、めちゃくちゃ楽しかったんです。
むしろ、コロナの影響で、心が安らげない日々が続く中、ミリオンが私を支えてくれました。
実は、一周目が終わってから、すぐに二周目の聞き直しに突入し、今ではもう何週目に入ったかすらわかりません。
きっかけは天ちゃんであり、志保さんであり。
そして、その基軸は今も変わっておらず、うちのユニットのセンターは、志保さんがずっと守り続けているのですけれども。
予習を重ねる中で、好きなキャラクターが、キャストさんが、どんどん増えていきました。
キャラクターは、ほとんど知らなかったところから知るわけですからとても新鮮でした。
キャストさんは、今まで名前やネタ的な部分しか知らなかった方が、ミリオンというステージを得て、その本来のパフォーマンスを見事に発揮しているのを見て、本当に尊敬しました。
声優さんってすごいよ。
キャラクターに本当に魂を注ぎ込んで、そこに召喚させちゃうんだよ。
すごいよ。
いつのまにか、ミリオンが「雨宮天さんが関わっているコンテンツ」では留まらず、「全体を通して好きなコンテンツ」になっていたんです。
ミリオン7thライブが中止になることは、もうわかってました。
ただ、判断についての現実的な分析と、ファンの気持ちは、別です。
正直私も、わかりきってることだし、ふつうに振る舞えるだろうなと思っていました。
ただ、その報いを聞いて、ふと「Flooding」を口ずさんでみたら、思ったように歌えなくて。
声にならないような声で、ひねり出すような歌になってしまって。
それから、現実が襲ってきて。
涙が止まらなくなりました。
これが、本当の感情だったのでしょう。
悔しいですよ。
誰も悪くないけど、悔しいよ。
夏川大先生のあの言葉を、少し荒っぽくして独り叫びました。
ミリオン7thライブは、中止になりました。
でも、何もなかったわけではありません。
このライブが予定されていなかったら、きっと私は、ここまでミリオンの世界に足を踏み入れていなかったんだと思います。
だから、中止になってしまったけれども、私はこの7thライブの存在に、とても感謝しています。
ありがとう。
そして、次は必ず!
最後に、この曲で締めさせていただこうと思います。
ご覧いただきありがとうございました。
溢れる 溢れる 瞳のシリウスが 煌めいて
潤す 潤す 夜空に 瞬いて
ほどける ほどける 心が 羽ばたいた流れ星
受け止めるよ だからもう大丈夫
(『瞳の中のシリウス』)