つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

「PCゲーム音楽」というとんでもないジャンル

先日、UNISON SQUARE GARDENの田淵さんが、ラジオで
『今のアニソンの源流はPCゲーム界にある』
と発言されたそうで、milktubのbambooさんがそれに反応して感銘を受けていた、という話題がありました。

PCゲームというと、『R指定がかかっているのにエロくないどころか泣ける』みたいな嘘みたいな本当の話がよくされてして、実際にKey作品やFateといった、世間でもかなり知られる作品の源流でもあります。
卓越したクリエイターが何人も羽ばたいていった業界でもあり、今の日本のサブカルチャーを支える大きな苗床だったんだなあと思ったりもします。

 

作品の世界観やストーリーのレベルの高さ以上に、当時から話題になっていたのは、その音楽性の高さでした。
ややもすればキャラの会話のシナリオが中心だったりして、そこまで凝らなくてもいいはずなのですが。
業界の土壌なのか、BGMにしろ主題歌にしろ、『何でこの作品にこんなクオリティの音楽が!?』みたいな曲が生産され続け。
一時期、”PCゲーム音楽”なるジャンルが確かにそこに存在しました。

ボーカル曲であればI've Sound抜きには語れませんし、ぶっ飛んだ電波ソングも欠かせません。
かといえばグリーングリーンで頭角を現したmilktubのようにロックをやっちゃうところもあれば、号泣もののバラードが年間どれだけ生み出されたか。
泣きゲーや感動ゲーというジャンルが横行していたこともあって、その経験とも結びついて、個人的に『聞いたら泣いてしまう曲』は、PCゲームがやたら多いんですよね・・・

本当に、それこそジャンル問わずに、何でもありの世界だったんです。

 

今流行りの曲がボカロやニコニコ文化に影響を受けているってのは、たぶんあると思います。
丁度10年前がそんな感じで、そこから頭角を現している人はけっこういますよね。
そこから遡ると、ちょうどPCゲーム音楽がネット上で人気だった時期に至るんですよ。まだネットが混沌としていた頃ですね。
玉石混淆だったけれども、時代はFlash(動画)全盛期。
その中に、PCゲーム音楽という大きな存在は、間違いなくありました。

 

今でも強い曲はたくさんありますし、PCゲームの音楽しか勝たん、とは言いません。
ただ、その盛り上がりがあったからこそ、今の音楽がより多様になった部分はあるのかな、と思っています。