つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

配信のないイベントに行って感じたこと

配信がないイベントに行って思ったんですけど、配信があるとないとで、変わる部分があるな、と。

配信があって、そこにもお金が発生する場合って、配信側だったり、ライブビューイング側にも意識を向けないといけなくて。
ネットワークを介して参加している人ももちろんお客様なので、それ自体は当然のこと。

ただ、そこにいるキャストが、そちらに注意を払っている間って、会場の熱量が、すこし下がってしまうところがあって。
配信やオンラインは、今の時代を考えるととても有用なツールではあるのですが、そういった影響もすこしはあるのかな、と感じます。

 

そしてもう一つが、会場でのパフォーマンスがリアルタイムに会場の外で伝わることで、パフォーマンスが変わること。
特に、音楽ライブなどはなまものです。
だから、会場にいる演者(ここでは演奏者やアーティストという意味)と参加者・ファンで会場の空気を造り上げている部分があって。
お互いがお互いを信頼関係のもと空気感を造り上げていって、一体となってそのライブを成功させていく。
そういった側面があると思います。

その反面で、オンラインになると、自分たちの様子が即座に会場の外にも伝わります。
そうすると、現地での熱狂とは違った形で、冷静に見る人もいる。
どんな顔で見ているかも分からない。
そうなった場合に、
「できるだけ失敗しないようにしよう」とか、
「間違えたらどうしよう」とか、
「どんな形で見られているか分からないから、少しおとなしめにしよう」とか、そう考えてしまう余地が、出てくるんですよね。

あるアーティストは、アーカイブとかには残らないから気にしないでもいっか」と言いました。
あるアーティストは、「失敗したらどうしようと思って、オンラインで配信されるのが嫌で嫌でしょうがなかった」と言いました。

オンラインについては、前向きな声もある中で、やはりそういう声も聞こえてきて、なるほどな、と思いました。
私たちだって、何かをやるのにあたって『じゃあカメラ回します』って言われるの、あんまりいい気分ではなかったりする。
そういう感覚は、あっても不思議じゃないのかな、と思います。

 

さて、その『配信のなかったイベント』の話に戻ります。
どうだったかというと。
ステージ上の演者と会場のファンとの”対話”に終始できて、他に注意をそがれることがありませんでした。
信頼できるファンしかいなかったからこそ、演者は周りの目を気にせず、好き放題やってとても楽しいイベントになっていました。
結果、とても楽しい空間ができあがった。

よく言われる”やっぱりオンラインより現地”って、これなんじゃないのかな、と。

日本は、「人と人とが直接会う文化」とか「手書きのPOPが心に響く文化」みたいなのがあって、これもその亜種だとは思うのですが。
なんでもかんでも、オンラインになってしまうのは、やはりちょっと、味気ないなと。

 

なかなか難しいですけど、できるだけ現地で、熱量を体感できるような、そんな時代が戻ってほしいと思いました。