イリヤの夏ですねえ・・・
ということで、別にUFOの話をしたいわけじゃなくてですね。
かつて「イリヤの空、UFOの夏」という小説があったんです。
著者は秋山瑞人先生。
いわゆる『ボーイミーツガール」もので、観光元が電撃文庫ということで、設定としてはありふれているかもしれません。
が、このイリヤの空は、未だに語り継がれている作品で。
キャラクターがみんなキャラ立ちが強くて生き生きしている。
ドタバタ喜劇もあるし、コメディもずば抜けて面白い。
そして、設定がとても凝っていて、ボロ泣きしてしまう。
あの頃のライトノベルのよさが全部詰まってる作品
なんです。
その後のエンタメのひとつの流れを作った作品と言ってしまってもいいでしょう。
「イリヤの空、UFOの夏」は、新海誠監督の映画「ほしのこえ」、高橋しん先生のマンガ「最終兵器彼女」とあわせて、”セカイ系”というコンテンツを確立した作品と言われています。
セカイ系の定義はややこしいのですが、
- きみとぼくの二人の関係性で物語が進んでいく
- ふたりの恋愛劇が世界の存亡に大きな影響を及ぼす
というものだと思っておくのが一番簡単な考え方かなと思います。
今でも、こういった作品は少なからずあって、やっぱりその流れを作ったのが丁度、イリヤが流行ったあのあたりだよなあと、個人的な実感はあります。
時期的には、私は少し遅れてこれらの作品に出会っているので、既に評判になった後に読んだ感じです。
流石に昔なので、手元にはあるものの、最近読み返したりしてはいないので、正直ストーリーもはっきりと覚えているわけではありません。
ただ、大づかみの物語はもちろん覚えていて。
それは、当時読んだ空気感とか、その時覚えた感情とか、そういったものもあわせて記憶しているので、やっぱりすこし胸が締め付けられますし、うっかりすると涙を流してしまう気がします。
何かの機会に、読み直したい作品です。