つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

最高の仕事をした話

 

「趣味を生かした仕事ができたら・・・」
そう思ったことがある人もいると思います。
私もその一人でした。

私の挑戦はわりと早く。
働きはじめて3年とか、4年くらいで、趣味を仕事に持ち込もうとしました。
趣味を仕事にできるなんて最高だよな、みたいな考え方だったのだと思います。

いくつか提案をすることがありました。
うまいこと話が進んで、そこそこ上の人の前で企画を提案することもあった。
しかし、なかなか実を結ぶことはありませんでした。

何度も挑戦して、何度も跳ね返されて。
企画を考えても結果が出ず、エネルギーだけが空費されて。
いつしか、
「あ、これは仕事でやっても何もできない」
そう思って、私は仕事に期待するのをやめ、個人で動くようになりました。

色々なところに花を贈る企画も、今でこそ他の方と同じ目線のファン企画になっていますが、最初のそれは、そういった個人活動のニュアンスも、実はほんのり含んでいたんです。
そのときのファンの皆さんの熱量がものすごくて、そんな意識は序盤ですっ飛んだんですけどね。

 

それから、何年がたったでしょう。
つい先日、こんなオファーが届きました。
「対談の形で、趣味の話をしてくれないか」

私の企画や提案が、形になるわけではありません。
ただただ、趣味について、しゃべるだけ。

少し悩みました。
元々、表舞台に出るのが大の苦手なたちです。
ただ、内容は大枠が崩れなければ何をしゃべってもいいとのこと。
それは、少し公私混同のような気もするけれども。
そんな好機は、次はないと思う。

そうして、謹んでお受けすることにしました。

 

そのお話が決まってから、私は気が気ではありませんでした。
仕事の本業の時間以外は、そのことが頭にありました。
好きなものだからこそ、おろそかにはできない。
好きなものをちゃんと語るのは、こんなに怖いのか。
その難しさを、先日参加させていただいた寄稿でも感じましたが、それにも増して感じました。

全力をもって準備しました。
ふつうは踏み出せないようなところも手続きを踏んで、よく許可が通ったなと思えるものもしばしばあったりして。
よりよいものにしたいと、色々な人に意見を求めました。
Twitterでアドバイスをくださった皆様、ありがとうございました。

 

そして、迎えたその日。
何をしゃべったかは、覚えていません。
と言っても、後からいくらでも振り返れるのですが。
自分では自分のことを評価できないのですが、見た人からは「(聞き手を)圧倒していた」との感想がありました。

温泉むすめから、TrySail雨宮天さんまで、本当に、好きなことをマシンガンのように話させていただきました。
ただ、それだけのことです。

その中で、私の考え方の骨子のようなことは、ちゃんと話せたかな、と思います。
私の今後の仕事に、何か影響があるかはわかりませんが、それでも、そんなお話をできたのは、よかったなと思います。

 

はっきりお話しできない部分が多いのは申し訳ないのですが。
私がこれまでやってきた中で、最も緊張し、最も神経を使い、最も自分の持てる力を注ぎこんだ、最高のお仕事でした。

 

それを終えた今、何かが変わるわけではたぶんありません。
これからも、自らの役割をしっかり全うしながら。
またチャンスがあれば、好きな趣味を生かして、楽しいお仕事ができたらな、と思います。