つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

心の柱と免震構造

自分の心に、柱を持つ。
それは、『太くてしっかりしていて、動じなければなおのこといい』。
そう思っていました。

でも、それって今の時代には合っていないかもしれなくて。

変わらないことが、マイナスになることもある。
完璧とか、パーフェクトというのは、簡単にひっくり返る。
”イチバン”も、簡単に塗り替えられる。
『正しい正義』も、『絶対』なんてなかったりするんですよね。

 

最近、思います。
「あ、耐えられないな」と思ったら、逃げるのが一番いいなと。
一貫性がないと言われても、変わることがその場での、その人の正解だったりすることもあるなと。

自分を貫くことではなく、時期によって変化すること。
核を持ちながらもグラグラ揺れる、免震構造でいいんじゃないかと。

 

飛鳥時代聖徳太子が建てたと言われる法隆寺
その五重塔は、しっかり組み立てられているわけではなく、あそびを残して作られていて、今でいう『免震構造』になっているそうです。
あえて揺れることでショックを吸収し、長い年月の中に何度かあったはずの地震の被害から逃れた。
固い構造物でしっかり作られていたりしたら、柱がぽっきり折れていたのかもしれない。

 

どのアニメ化はボカしますが、最近見たアニメで、主人公が困難から逃げる場面を見ました。
現実ではそうはできないでしょうけれど、個人的にはそれが理解できた。
創作の世界でもそれがNGとされてしまったら、救い、ないですから。

 

 

余談ですが、ポケットモンスター金・銀には「マダツボミのとう」という建物が出てきます。
この塔は、”揺れることでショックを吸収する”塔で・・・法隆寺五重塔をモデルにしたと言われています。

当時、ポケモンは小学生から中学生くらいをターゲットとしたゲームでした。
ゲームの中に、気付かない深い要素を詰め込んでくることでお馴染みのポケモンですから。
”揺れてダメージを逃すことが大事”というメッセージ性が、そこに込められていたのだとしたら、素敵だなと思いました。