つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

あの頃のオタクが話題をつくる

最近多く感じる、色々な企業や自治体とのオタクコンテンツコラボ。
アニメが一般化したからじゃないかとか、声優さんが人気職業になったからじゃないかとか、いろんな説を耳にします。
確かに、かつての『ヲタクは息を潜めて、ひっそりと生きていく』みたいな状態ではなくなったのもあるとは思うのですが。
「あの頃にオタクをやっていた人が、社会に出て働き始めて、やりたかったことをやれるようになったから」
じゃないかと、思ったりしています。

例を挙げれば、大阪・高槻市の”高槻やよい”コラボ。
アイドルマスターというコンテンツは、今なおブランドも増えてメジャーなコンテンツであり続けていますが、やよいはまさにその始祖の765プロの時代を担っていたキャラクターの一人です。
今でも、ミリオンライブの中に765はいて、今なお現役なのですが、その人気はやはり、2000年代の中頃だと思うんですよね。
「うっうー」がネットを席巻していたのは。
私がちょうど、高校とか大学とかに行っていた頃です。

そんな私も、月日を経て社会人になった。
今、社会で中心になっているのは、多分ほんの少し上くらいの世代で。
そう考えると、きっとドンピシャだったはずなんですよね、アイマスが生まれた時代って。
もしかすると、あれを仕掛けたのは、役所の中にいて学生時代をオタク文化で育った方じゃないかな、と思ったりもします。

www.takatsuki-kankou.org

 

同じような例で、今度は民間に話を移しますけれども、京都の叡山電車
こちらもアニメコラボが盛んな鉄道ではあるのですが、今やっているのはなんと「東方」。
映画でも、マルコポーロでもありません。
あの弾幕シューティングゲームの、「東方Project」です。

これは、それこそ神主ことZUNさんがライフワークで作ってきたものなので、長いコンテンツではあるのですが、やっぱりネット上で話題になったのって、妖々夢とか、永夜抄とかが出てきた、今からそれこそ20年弱くらい前だと思うんです。
これもアイマスの時期と近いものがあって。
今の時代に、東方もまだ人気はありますけど、ずば抜けた人気であり続けてはいないわけで。
このあたりは、本当に担当される方のこだわりの部分だと思いますし、「ようやった!」と思ったりもしています。

travel.watch.impress.co.jp

 

ここで例に挙げた2つの実情はわかりません。
オタクじゃない人が仕掛けている可能性もある。
それでも、組織や社内で大きな異論が出ず、これを夜に出しても大丈夫だろうと判断して展開されているというのは、決して悪いことではないですよね。

よくよく考えてみれば、身近な(私が身近にしているだけですが)温泉むすめでも、”温泉旅館の若旦那クラスの方は実はオタクだった”というところからコンテンツに飛びついた温泉地もあったりして、やはりかつてのオタクとして培われたパワーが今に生きている部分があるなあと感じたりもします。

 

オタク文化やコンテンツって、ややもすると暗い話にもなってしまうじゃないですか。
人によっては、黒歴史になってしまったりして。
私も一時期は、そんなに全面に押し出さない時期がありました。

でも、こうやってだんだん日の目を見るようになっていって。
かつては、役に立つかもわからなかった要素が、少しずつ活用できるようになっている。
それは嬉しいし、あの頃は無駄じゃなかったんだな、今のプラスの力になってくれてるんだなと思うと、よかったなあと、ただただ思います。