アニメ「シャインポスト」の第4話、「玉城杏夏は《目立たない》」がものすごくよかったです。
ユニットではバランサーの役割とMCを努めている玉城杏夏には、かつて自分がセンターで歌うはずだった歌で歌詞を飛ばすアクシデントがあり、それからはセンターに立つことを避けてきました。
しかし、センターでその時の歌をリベンジすることになり、自分自身と戦いながら、周りにも様々な形で助けられながら、その日を迎えることになります。
ベタなストーリーかもしれませんが、それが王道でとてもよくて。
そして、その飛ばしてしまった曲「一歩前ノセカイ」の披露シーンが、その前後や会場全体の描き方も含めて、めちゃくちゃ良かったんです。
ステージを迎える前までも、杏夏自体が自分自身を見つめ直すなど葛藤して。
最後にはマネージャーがその不安を解きほぐし、本当のやりたいことを導いて。
杏夏自身もステージに立つ覚悟を持つまでにはなっていたのですが、やはり不安は抱えたままでした。
そう、「一歩前ノセカイ」を歌う直前までは、不安を持っていたんです。
そして、「一歩前ノセカイ」を歌いだした瞬間。
最前で”待っていた”、杏夏の大ファンのトッカさんが。
「一歩前ノセカイ」を、必死に一緒に歌い始めたのです。
私自身、もちろんコロナ前ですけど、似たような形で、ステージ上の演者さんに思いを届けるために、こんなことをやったなあと、その時の記憶が蘇ってきました。
その、あまりにも必死に歌うファンのトッカさんの姿を見て。
杏夏は、自分のやりたいことを見失わず、堂々と「一歩前ノセカイ」を歌い終わって。
ステージの最前にいる自分の大ファンにレスを投げて、この曲を終えます。
(レスを受けたトッカさんは倒れます)
それで。
「一歩前ノセカイ」の歌詞が素晴らしいのですよ。
シャインポストを見て、杏夏の姿を見ていればそれはなおさら増すんですけれども、本当にいい曲で。
アニメではTVサイズしか歌われていないのですが、印象的な歌詞を引用しますと。
私の世界に私の声を響かそう
初めて一歩前に踏み出すよ
みんながくれたこの勇気で
私の未来は私の前にあるんだ
なりたい自分になろう 今こそね
私の未来に私の夢をあげよう
誰かの特別だと信じたら
私よ光れ強く 強く
すごくいい、歌詞じゃないですか。
真っ直ぐで、強くて、明るくて、未来に希望があって。
この世界は、綺麗事だけじゃなくて、嫌なことばかり多くて、生きていても楽しいことは少ないかもしれないけど。
誰かにとって私は特別かもしれない。
夢は未来に託せばいい。
一歩前に踏み出してみよう。
そんな、真っ直ぐな思いが、この曲からも、作品自体からも伝わってきて。
とても良かったです。