「シャインポスト」のライブイベント、”TINGS LIVE JOURNEY ep.02 “Re-Live” with HY:RAIN & HOTARU”に参加してきました。
アニメがとてもよかったので、CD先行から申し込みましたが、夜の部しか当たらなかったので、感想は夜の部のものになります。
アニメ「シャインポスト」は、とてもよいアイドルアニメでした。
『一世を風靡するアイドルに憧れてアイドルを目指した駆け出しのアイドルたちが、挫折を繰り返し成長しながら、仲間もファンも増やし、ライバルたちと切磋琢磨しながら、大ステージである中野サンプラザを目指す』、という王道の物語でありながら、アイドルの内面に踏み込むプロセスや、物語の演出が秀逸で。
画面の内外にファンを増やしながら、熱狂のうちに1クールを一気に駆け抜けた、2022年7月アニメの傑作でした。
他のアニメと比べて長けていたのが、”見ている側がアニメの中のキャラクターをほんとうに応援したくなる”という部分。
私も、序盤に焦点があたった玉城杏夏(愛称:おキョン)というキャラクターに魅入られ、物語の最後まで応援し続けました。
今回のライブも、おキョン担当として、現地に応援に駆けつけたという感が強かったです。
ライブの内容は事細かには書きませんが、アニメ本編を丁寧になぞりながらのライブで。
聞きたかった曲も、導入や構成のおかげでただ聞いたわけではなく、そこにプラスアルファの感動が上乗せされるように披露されて。
本当に満足感でいっぱいの、充実のライブでした。
夜の部では最後、主役の青天国春を努めた鈴代紗弓さんの口からから、このライブのタイトルである「Re-Live」に”追体験”という意味が込められていることや、このライブも、アニメを見てきた人がもう一度アニメのストーリーを”追体験”できるように構成されたことが明かされました。
これを聞いて、ものすごくいいテーマだなあ、と思ったんですね。
TINGSをはじめ、シャインポストのライブは、パフォーマンスも優れていました。
歌唱面でも歌自慢が揃っていましたし、どのユニットにも現役アイドルの声優さんが組み込まれ、ダンス指導にもかなりの時間をかけていたことが特番などで言及されていて、実際のステージングにも生かされていました。
ただ、それはあくまで声優さんの水準と比べれば、という話であって。
ダンスやパフォーマンスでは、現役のアイドルさんと比べるわけにはいかないでしょうし、歌だって歌手やアーティストと比べてしまったら、そこに勝てますというわけには行きません。
そこで、シャインポストが素晴らしかったのは。
アニメという自分たちの柱と、それを見てくれたファンのことを大事に考えながら、パフォーマンスだけを重視するのではなく、『追体験』というテーマを軸にライブを組み立てたことなんですね。
テーマに筋の通っているコンテンツは、強い。
これはアイドルにもアーティストにもなかなかできない、アニメというコンテンツならではのことだなと感じました。
声優のアイドル化(アイドル声優)とか、2.5次元というワードも叫ばれて久しくなりました。
実際、歌唱力がズバ抜けた人もいますし、ダンスに長けた人やユニットもいて、そういう才を持った人が集まる土壌にもなってきています。
そういった強みを売りにするコンテンツもたくさんあります。
ただ、アニメや声優を取り扱う領域で
「それでいいのか」
という答えの出ない問いは必ずあって、受け取る側も、もしかすると発信する側も、多くの人がそこに うーん という何とも言えない答えの出なさを抱えている、そんな気もしています。
幅広く見渡してみれば、勿論この作品だけではないと思いますが、シャインポストは、そレに対する答えを一つ出したのではないかと感じました。
アニメをしっかり見てきた人に楽しんでもらえる、そんな基本に立ち返った、とてもよいライブだったと思います。
ライブを準備された皆さん、そしてファンの皆さん、お疲れさまでした。
最高の”追体験”を、ありがとうございました!
P.S.
こういうピクチャーチケット、いいですよね。