「興味や感情が伴わないと、趣味で満足感は得られない」
小林さんちのメイドラゴンSの3話に出てきたキャラクター(曽根さん)が、トールに向けて言った言葉です。
このセリフ、心に響きました。
趣味って、義務じゃないんですよね。
軽く見るわけじゃありませんが、そもそもの生活があって、そこに余暇活動があって、というのが趣味の置かれる場所なんです。
だから、その取扱いを見誤ってしまうと、つらさを感じることもあるし、普段の生活自体に支障が出てしまったりもする。
義務じゃないんですけど、最近の趣味は、「無難」とか、「完全」とかを求められる雰囲気があったりします。
『この作品を知るには、まずここから入って、次にこれを見て』とか、ファンであるには全部を追わなきゃいけない、とかですね。
けど、人間はそこまで完璧じゃないし聖人君子でもありません。
だから、その見えない規律的なものが楽しさを妨げてしまうこともある。
作中でトールが「当たり前のことを譜面(マニュアル)通りにやっているだけ」で、普通の人以上のものを生み出していたりしたんですけれども、それは無難を積み重ねてマニュアル通りに物を作っただけなんですよね。
「それは、趣味なのか?」と問われたら、『ちょっと違うんじゃないかなあ…』と、私も答える気がします。
趣味の中にも、守るべきルールはあると思うんですけどね。
それでも、やっぱり『楽しくなければ趣味じゃない』だと思うのです。
そういう風に生きていいはずなんです、私たちは。
『楽しむ権利と楽しめる元気』をもっているはずなので。
逆に、楽しくなくなってしまったら、その時点でそれは・・・
いえ、哀しい歌は歌わないことにしましょう。