つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

Re Bon Voyageと"スフィアっぽさ"

Twitterで言葉足らずに書いていた「Re Bon Voyage」のある視点からの考察を、文字数に制限がないブログなので、できるだけ丁寧に書いてみたいと思います。

いちおう、大事なことなので最初に。
・〇〇っぽい
・要素を他から取り入れている
は、ここではマイナスの意味では使っていませんよと、それだけは書いておきます。

 

TrySailの4thアルバム、『Re Bon Voyage』。
表題曲「Re Bon Voyage」や、アルバム新録曲の「Favorite Days」「君となら」などを聞いて、こんな感想が頭の中によぎりました。
”なんだかスフィアの曲っぽい!!”

同じように感じている方もいるなかで、その例え方を何となく快く思っていないと思しき方もいて。
これは捉え方のメーターの話で、どちらがいいとかはないです。
私は誉め言葉として書いているのだけれど、確かにそれは「オリジナリティがない」との意見にも捉えられかねない。

ただ、どうしてその考えに至ったかについては少し書いておきたいなと思ったので、自分なりにですが、整理して書いていきたいと思います。

 

私はスフィアのファンでもあり、TrySailのファンでもあります。
スフィアに関しては、ユニット活動が中心ですが、去年の全曲ライブに2日間とも参加して、ほぼ全曲楽しんでいる感じのファンで。
トラセに関しては、キャラソンを除けばソロ曲まで全曲しっかり聞いています。
スフィアをファンとして応援しながらトラセを好きになっていった人も多いとは思うのですが、私は全くそうではなく。
スフィアはスフィアで、トラセはトラセで、全く別のきっかけで好きになっています。
同じ事務所なんだとはっきり認識したも、ごく最近で。
SNSを遡っても、『ミューレ』と発言したのって、2019年11月のことなんです。
嘘のような話なんですけど、Music Rainbowとか、それこそIDOLY PRIDEとかがそのきっかけだったのかもしれません。
ミューレという事務所を知っていると不思議な感じですけど、例えば声優だと「青二プロダクション所属」といっても、誰が先輩後輩とかって、そこまで意識しませんよね。
そのくらいの感覚だったんです。

 

で、スフィアとトラセの曲調が元々似ているかというと、似てないんですよね。
そもそも、人が違うので、歌声も、テンポ感も、音域のバランスも、歌唱形態も違う。
両方とも曲は多彩だから、定義すらはっきりできないんですけど、ほぼほぼ似てない。
言葉にすると似たような言い方になってしまうんだけど、もちろん「Future Stream」と「Youthful Dreamer」では全く違う。
これは、ミューレ(ソニー)の売り出し方が巧みで、方向性は被らないようにしていたのかもしれないんですよね。
”約90曲あるスフィアと、約50曲のTrySailで似たような曲調の曲を探してください”と言われて、たぶん一曲も挙がらないんですよ。
これまでは。

それが、Re Bon Voyageでは、それっぽい曲調が何曲も出てきた。
アルバム自体が、少し前のブームのメロディに寄っているというのもあって。
それがスフィアっぽさの一端かもしれない。

でも、ミューレだって音楽のプロですから、これらの楽曲が出たらスフィアっぽいと思われるだろうなと、そういう考えは持っているはずなんですよ。
でも、あえてそれを出した。

それって、トラセが5年間、ここまで積み上げてきたものがあれば、この曲調でも全然戦える、そう判断したからじゃないか、と思ったりもしています。

実際、メロディラインがそれっぽいという話はしたんですけど、それがスフィアとイコールにはなっていないんですよね。
ユニット活動と同時に、ソロも研鑽してきた彼女たちなので。
そのメロディを、パワフルさと元気さで更に昇華したものにしているんです。
そこがすげえなあと思いました。
「Favorite Days」なんか、ほんとすごいですよ。
出だしこそスフィアっぽいなと思うんですけど、1番のサビ以降は完全にトラセ節で最後まで突っ走るんです。
あれ、ほぼほぼ力技です。
積み上げてきたスキルと体力がなければできない芸当ですよ。
本人たちが、インタビューで「新たな挑戦」的な話をしているのは、そういったところもあるのかもしれません。

また、今回の楽曲は、別にスフィアっぽさだけがあるわけではなくて。
これまでに生まれた色々な曲からいろんな要素を持ってきて、それを取り込みまくって出来上がってると思しき曲も、結構あるんですよね。
ファンの間でもわりと聞く「どこかで聞いたメロディ」というのは、たぶんそれがあるんだと思います。
実際、とある曲について「あの曲とこの曲とそのあたりから持ってきてるんじゃないか」と書いたところ、実際の作曲者の方から”いいね”をいただいてしまったので(恐縮です…)、当たらずとも遠からじなのかな、と思っております。

 

 

というわけで、Re Bon Voyage。
はっきり言えるのは、様々な角度から見て、聞いて、体を動かして楽しめるアルバムだということです。
何かの曲に似ているとか、マイナスの意味では使ってないですからね!
もしそうだったら、ここまで熱弁しません。

いい曲ぞろいなので、元々のトラセファンはもちろん、センパイの4人組のファンの人も、そうでない人も。
多くの人に聞いて、楽しんでほしいなと思います。

www.youtube.com