つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

『当たり前』という期待に応えることのすごさ

私の記憶だと、プロの歌手でも『歌詞を見ずに一言一句間違えずに歌うことはすごい』という感じだった時期って、あったんですよね。
その感覚がふつうだと思っていたら、いつしか間違わないことが当たり前になっていて。
それよりも『口からCD音源』とか、『ライブならではのフェイク』的なものが称賛されるようになっていました。

これは、歌だけではなく、あらゆるものがそうで。
より『当たり前にできそうなことは当たり前にこなす』ことが求められるようになり、転じて普通の人でも、普通のことは出来るという前提で考えられるようになってきたのかな、と感じます。
普通ってなんだよ、という話ではありますが。

 

当たり前のことを、当たり前にすることが、どれだけ難しいか。
私たちは、それをいともたやすく、平然とこなす人々を見ているから、麻痺しているだけで。
実際は”いともたやすそうに見せ”、”平然かのようにこなす”ということをやっているんだろうな、と思います。

期待されて、期待通りに成果を残す。
この世の中、そんなに簡単じゃない。

人間だから、ミスをします。
期待が高まれば高まるだけ、要求されるレベルも上がってきます。
責任やプレッシャーも大きくかかるようになって、ミスする可能性だって増えていきます。

きっと、ほかの人とは能力的にそんなに違わないはずの人が、それをこなすという、葛藤。
でも、それをやってのける人がいる。

すごい。


自分のことではないけれども、何の取り柄がない人間でも、がんばろう、と思えます。
人が何かと戦っている姿を見ることで、勇気がもらえたりします。

 

当たり前のことこそ大事に考える。
そして、表に見える”当たり前”を十分に受け取る。
そういったことが、大事なんだな、と思いました。