「LAWSON presents 夏川椎菜 2nd Live Tour 2022 MAKEOVER」群馬公演に参加してきました。
TrySailのライブや、夏川さんが出演者のひとりとして参加するイベントなどには行っているものの、「ソロアーティスト・夏川椎菜」のライブは、これまでPre-2ndの公演に2回行ったのみでした。
プロットポイントは落選、MAKEOVERも群馬のみの参加と、比較していいものかもわかりませんが。
「ステージと客席が近い」という会場の特性からか、はたまた35.1度まで上がった高崎の夏の陽気のせいか。
私が参加した夏川さんのライブでは、一番熱くて楽しいライブでした。
その”熱”に中てられたためか、おそらく頭で思い描いた進行とは違う形になったと思われるシーンがあって。
それをナンちゃんは悔しがっていたんですけれども。
ギターの山本陽介さんが一言。
『今日やったことが正解なんだよ』と。
MCのなかでも、『直前に起こったこととかに左右されやすいから、毎回のステージにそれぞれ違う思いを持って臨んでいる』と話した夏川さん。
終盤のMCで、客席に向かって、汗をかきながらもにこやかに、こんな言葉を届けていました。
『今日の夏川椎菜を持って帰ってください。』
これは個人の感覚なのかもしれませんが、最近のライブやイベントには「ミスなくこなして当然」といった雰囲気があるような気がします。
実際、大きなミスはあまり見かけなくなりました。
声優という職業の人気が増すのに伴い、声優さん全体の能力も大きく上がってきたのはあると思います。
”ファン”としてコンテンツに向き合ってきた人が、「好きが講じて」その業界に飛び込んでくることが増えたのも一因かもしれません。
声優イベントのブームなどが長続きすることにより、スタッフや運営側の熟練度も上がってきたのかもしれません。
それだけコンテンツのレベルが上がってくると、ファンの目も肥えてきます。
ミスとは言えない細かなミスも気にしだすようになり、結果ミスを恐れて萎縮するような、重箱の隅をつつくような小さくまとまったステージにもなっているような気もしていて。
でも、ここで一度我が身を振り返ってみると。
ミスや間違いって、人間誰しもするものなんですよね。
「ステージに立っている人と同じことを完璧にこなせ」と言われたら、できないわけです。
だから、イベントって、一期一会で。
どんなにミスをしない人でもミスはするし、どんなに「口からCD音源」と言われる人でも、絶対にコンディションは変わるし、持っている感情もその回ごとに少しずつかもしれないけど変わる。
でも、だからこそいいんです。
だから何度も公演をやる必要があるし、同じ歌を何回も歌う。
でも、同じものは一つもない。
テレビ番組やイベントなどで言われる、ことわざじゃないですけど考え方にこんなものがあります。
「ライブ(生放送)に失敗はない」
生のLIVEであれば絶対に成功しかない。
そこにあるその光景だけが正解なんだ。
私はその考えがとても好きです。
何もかもが一期一会。
刹那的ではありますが、素敵な考え方ですよね。
本当は、この曲よかったとか、このシーンよかったとか、そういうことを書いたほうが良かったのかもしれない。
もちろん、ペンラ振れなくなる曲があったり、アンコールでハチャメチャに楽しがったりしました。
でも、今振り返ってみて、心の中で反芻しているのって、上に挙げたMCとか、曲の合間に漏れ出てきた心の叫びというか、魂の部分で。
きっと、それが私にとっての『持ち帰るべきもの』だったんだな、と。
そして、そのことを書き残しておきたいなと思いました。
群馬公演の夏川椎菜さんを、しっかりと持って帰ることができてよかったです。
素敵なライブでした。
夏川さん、ヒヨコ労働組合のみなさん、スタッフのみなさん、そしてヒヨコ(群)のみんな。
群馬までお越しいただき、ありがとうございました!
ヒヨコ(群馬)より。