つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

立場と肩書き

昔、誰かにこんなことを言われたのを思い出しました。

「相手は、きみに頭を下げているように見える。
 でも、実際に頭を下げているのはきみに対してじゃない。
その立場だったり、その肩書きになんだよ」

『そんなことはわかっている。』
そう思いながらも、そこに慢心はあったかもしれない。

 

実際、社会の中で自分の立場が分かり始めると、その立場と、自分の存在がどうしても同一化してきます。
「私はこの立場だけど、あくまでもロールプレイをしているだけで、自分自身に価値はないんだ」と思っている人は、かえって少ないでしょう。
それはすごくいい人なのかもしれないけれども、やりがいや、自分がそこにいる意味がなくなってしまう。
私だったら、そんな状態で働いたりはできなそうです。
どうしても、そこに意味を見出してしまうし、その立場になり切ろうとしてしまう。

ただ、それはややもすると危ういもので。
自分の力を測りかねてしまうんですね。
思ったよりも大きく考えてしまう。
過信してしまう。
そのことから、歯車が噛み合わなくなってしまうこともあります。

バランスなんですよね。
自分の力を推し量りながら、なおかつ自分のやりがいや柱をしっかり持っておく。
とても難しいけど、大事なことです。

 

とはいえ、その立場や肩書きは、有効活用できるのであればしたほうがよくて。
自分と同一視するのは危険だけれど、それを理解したうえでうまく使うという方法はあります。

社会で生きていく以上、そことは付き合っていかなければなりませんから。
いい形で、活用していきたいですね。