2019年のアニサマ。
2日目の様子が収録されたブルーレイで、私がTrySail以上に、いえ、どのアーティストと比べても明らかにケタ違いに見ている、聞いているシーンがあります。
ここからは文字でのダイジェストになりますので、一ミリも情報を入れたくない人は引き返してください。
アニサマ初登場で、自身初のアニメタイアップ、『ナカノヒトゲノム』のOP「not GAME」を歌い終わり。
男性客が多くて心細かったけど、「むっちゃあったかいじゃないっスかー!」と無邪気に喜んだ畠中さん。
もう一曲歌わせてください!と切り出し、子どもの頃に見てたアニメのオープニングを歌いたい、と。
子どもの頃、そのオープニングを聞いていて、歌詞の意味がわからなかった。
『大人になれない僕らの』って、どういう意味なのかな・・・
(このあたりで歓声が上がりだす客席、そして取り残されるつるまう)
小学生ぐらいはこう考えていた。
「大人になっていくじゃないか」
「どうせ大人になるでしょ」
でも、25歳になって。
全然大人じゃねえな。
変に格好つけて、クールを気取って。
恥ずかしいことも言っちゃうし、中身は青臭いし。
クールな大人って何だろうと考えるうちに、
「大切なものって、もっと違うんじゃないか」と思った。
それを、この歌がもう一度教えてくれた。
「それでは聞いてください。『カサブタ』!!!」
大人になれない僕らの 強がりを一つ聞いてくれ…
せめて頼りない僕らの自由の芽を摘み取らないで…
『金色のガッシュベル!!』オープニングテーマ、「カサブタ」。
子ども向けのアニメなので、もちろん、子どもにきいてもらうはずの、曲です。
ただ、この歌詞を、じっくり読んでみると。
この曲を歌っているのは、実は大人なんじゃはないか。
そんな一つの考察が、浮かび上がってきます。
そして、それを悟りきった時。
とめどなく涙が流れてくる。
この曲を歌った千綿ヒデノリさんも、インタビューで「20代を超えた頃の、ギャップで悩んだ思いが募って生まれた」と語っている。
「カサブタ」は、大人になれない僕らの歌なんです。
畠中さんのMCに、大事なことを気付かされ。
会場と一体となった熱気たっぷりの「カサブタ」に元気をもらい。
その歌詞を反芻して、とめどなく涙が流れてくる。
何度も見て、元気をもらって、ボロ泣きしてしまう。
そんな名場面です。
水をあげるその役目を 果たせばいいんだろう?