つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

アイドル化するコンテンツ

シャインポストの特番を見ていたら、声優さんが本職顔負けでダンスレッスンをしている様子が放映されていました。
「声優さんはよりアイドルみたいな感じになってきたなあ」と感じたのが、率直な感想でした。

アイドル声優」といった定義はもはや使い古されてきたワードですが、今回のシャインポストのような形は、アイドル声優というよりは
”声優も役者の中に内包される存在で、役作りやプロモーションの観点からアイドルを演じている”
という形かなと思います。
でも、こういう座組のコンテンツって多くなってきたよねとか、基本若手がメインの作品だとそれが基本線に敷かれているよね、というのは、ファンとしても感じるところだったりします。

 

「声優」という職業を定義しようとすると、どうしても”声を当てる裏方の役者”というところが根底になります。
ゆえに、それと比べて「アイドル的な活動は云々」という議論が、どうしても出てきてしまいます。
ただ、それが声優という職業のベースだったかというと、たぶんそうではなく。

かねてから、山寺宏一さんはものまね番組やおはスタなどのバラエティ番組でのタレント的な活動も多かったですし、それこそ20年以上の前でも『アイドルよりも声優のほうが沢山歌が歌えるよ』なんて言われた時代があったので、かなり前の段階から”声優は裏方”ですらないフェーズには入っていたんだと思います。
そして現在は、いわゆる”大御所”の声優さんですら、顔出ししてタレントとして活動しているご時世、今そのあたりを論じてもあまり意味がないのかな、というのが今の認識かなと思っています。

 

アイドル化しているのは、コンテンツなのかもしれないなあと思います。
タレント(=才能)を持った輝く原石が、努力を重ねて才能を磨いて、みんなで応援してスターダムを駆け上がっていく。
その勝者は地位や名誉が得られ、たとえ敗者になってもその歩みが丁寧であればそこに魅力が生まれる。
そのあたりの構図が、”高校野球”や”幕末”などが大好きな国民性に刺さる部分があったのかもしれないですね。
その流れで、いろんなコンテンツがアイドルを題材にしたり、コラボしたり、コンテンツ自体にアイドル的要素をもたせるようになってきたんじゃないか、と思っていたりします。

 

私も、実は実際のAKBですとか坂道ですとか、メインストリームのアイドルさんはよく知りません。
コンテンツを通してアイドルという姿を見ていて、おそらく”一歩引いた”感じでのアイドル要素好きなんだろうなと思います。

難しいところなんですけど、アイドルコンテンツは魅力的なのだけど、なんでもアイドルアイドルになってしまうと押し売りされている気もするし、それによって削がれてしまう要素も合ったり、何より関係する人に負担がかかったりもするので、数あるアプローチの方法の一つとして考えてもらって、色々な根底とか、丁寧に積み重ねる部分とかを大事にしてほしいなあと思っていたりします。

 

 

なにぶんあやふやな定義の話なので、締めもあやふやになってしまいましたが、まあこんなところで。