「ナナシス」で知られるTokyo 7th シスターズ。
その”2053年時空”に突如登場した、LucyDolls所属の『可愛くなければ意味がない』を標榜するライバルユニット「RiPoP(リポップ)」。
その印象的なキャラクターたちとともに発表された楽曲が、『ゴチャメチャ×ワンダーランド』でした。
『ねぇねぇねぇあれ可愛いよね こっちのもさ可愛いよね』という可愛らしい歌い出しから始まるこの曲。
全体にわたってカワイイが詰め込まれていて、ものすごく聞きやすいキュートなポップに仕上がっているのですが。
歌詞を聞いてほしい。
歌詞を聞いてほしいんです。
これはもしかすると、「Star☆Glitter」から連綿と続くエールソングの系譜かもしれません。
フルバージョンは各種配信サイトで配信されていますので、誰でも聞くことができるんですけれども。
1番のサビの前半が、こちらです。
(表記は実際と異なることがあります)
なんだって
綺麗なものも可愛いものも 古ぼけた夢も
全部が私の宝物なの
捨てるなんてとんでもない!どうせ 一度きりの人生ならさ
好きに散らかそう
誰とも違う私だけの世界
だから愛おしいの
ね、ものすっごくナナシスっぽいんです。
RiPoPは、ストーリー中で「誰もがみんな可愛い」をテーマに登場します。
そのためにどんなアプローチをするかというと・・・
『みんながここまで歩いてきたことを肯定する』という方法なんですね。
これはびっくりした。
みんなを肯定することで、「もっと輝こう」というメッセージを伝えてきていることがわかります。
RiPoP自体は、本当にライバル然とした立ち位置で登場するユニットで、歌以外はある意味高いところから見てくる存在なんですよね。
だから、歌も高いところから歌うのかと思っていました。
でも、2番ではこう歌っているんです。
そう だって
意外なものも変なものも あの日の涙も
全部があなたを作ったんでしょ?
やめるなんてもったいない!鍵をかけたままの宝箱に 意味なんてないから
誰とも違うあなたのストーリー
ここで聞かせてよ
そして、ラスサビ前が、こう。
ねえきっと 永遠なものはひとつとなくて 姿を変えてく
全ての瞬間が一期一会で 同じだけ大事なんだよ
この二人、一体どんな苦労を乗り越え、人生経験を重ねてきたんだ・・・
これ、可愛いとかを抜きにして、本当に”生き方”について歌ってくれているんです。
しかも、それを重く重くするのではなく、キャッチーでポップなメロディに乗せて、ひたすら味付けを軽くしてくれている。
そこに、Star☆Glitterっぽさを感じました。
私はいろいろなめぐり合わせで、RiPoPによって舞い戻ってきた支配人ですが。
ナナシス、背骨はまだまだあるじゃないか、と。
そう思いました。
この曲は、メロディだけではキャッチーなキュートポップとして評価されそうな気がします。
ただ、そこで一つ歌詞を噛み砕いてもらうことで、より深みにはまれる曲だということを知ってもらいたくて、この記事を書いてみました。
3月のライブで、この曲を聞けることを楽しみにしています。
そして、もしコールができるようなら、サビで
「ワン、ツー、スリー!」
のコールを入れて一体感を味わいたいですね。
P.S.
今回、恋渕カレン役としてナナシスに新たに加入した七海こころさん。
音大を声楽専攻で卒業されたという経歴をお持ちの若手声優さんで、「みここ」と言う愛称が定着しています(成り立ちは「だーみな」と同じ)。
圧の強い声色や艶のあるお姉さん声などを得意としながら、地声がとても可愛らしく、そのギャップにやられる方も多数。
丁寧でしっかりしていながら愛らしいキャラクターは同業者からも「天使」「エンジェル」と形容されています。
これを機に、七海こころさんをどうぞよろしくお願いいたします。