つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

コンテンツの終わりと永遠の命

『CUE!』と「AiRBLUE」についてお知らせ - 【公式】CUE! -See You Everyday-

このニュースに寄せて。

 

「作品」と「コンテンツ」。
本当は同じ意味のはずです。
ただ、『作品』というと、”独立して完成したもの”という印象があり、『コンテンツ』というと、”動きがあって終わりが来るもの”という印象があります。

実際、コンテンツと呼ばれる作品は、様々なメディアをクロスして展開していて、始まるときにもドラマがあり、大団円を迎えたり終わりを迎えるときに向かって大きな一つの流れが収束していく、そういった”動きがある”こと前提のものが多い感じがします。
ある意味、最近の流行りというか。

 

一つのコンテンツが、終わりを迎えることになりました。
厳密には、「そのコンテンツのメインだった部分の動きが止まる」というもので、完全に何もなくなるわけではないのですが、どうしてもそれが”背骨”だったこともあり、ファンからは落胆の声が多数聞かれました。

私はゲームをやっておらず、リアルイベントなどに参加したことはありませんが、音楽は聞いていたり、MVとかは見ていたり、演じる役者さんには注目をしていたり、もう一つの本丸であったアニメはちゃんと最初から最後まで見ているので、少しは語ってもいいのかなとは思っています。

ただ、ああすればよかった、こうすればよかった、という話はしてもあまり意味は無いので(ニュースを聞いた直後には少し零してしまったのですが)、未来の話を書きたいと思います。

 

”コンテンツの動きが止まる”というのは、悲しいことだと思います。
漕いでいた自転車が止まるようなものですから。
そして、一部で聞かれた”はっきりしてくれてよかった”とか、”ここで幕が引かれてよかった”とか、そういう意見もわかります。
どこが行き先はわからないバスにずっと揺られているのも、辛いことだと思います。

 

ただ、一つ、これだけは言いたいこと。
「好きな作品なら、これからもずっと好きでいていい」ということです。

 

若干、縁起のよくない話も混じりますが。

アイドル的な活動って、いつかはやめなきゃいけなくなる時が来ます。
絶対来ます。
そうでなくても、役者が演じられなくなるときも、絶対来ます。
人間の命には限りがあるからです。

でも。

アニメって、ずっと残るんですよ。
永遠に。
いえ、記録媒体が再生できなくなったらだめかも知れませんが、そうでなければずっと残る。
演じていた声優さんが寿命を全うしても、アニメはそこにある。
そういうアニメは、たくさんある。
ドラマだってそう、映画だってそう。
”往年の名作”と言われている作品を、私たちは演じている人がご存命かどうかを考えずに見ています。

アイドルだってそう。
儚い一瞬を生きることが身上のアイドルだって。
スターとなって、伝説となって、今だって熱狂を運んでくる。

音楽だってそうです。
歌っている人が、今どんな状況かを問わず。
名曲ってずっと名曲ですし、歌い継がれていくんです。

そして、その作品があった事実は変わりません。
抜擢されてそこから世に出てきたという事実は変わらない。
そこで研鑽を積んで成長を重ねてきたという事実は変わらない。
その成功をきっかけに他の成功をつかんだという事実も変わらない。
演者にとっては、関わっていたその人達にとっては、とりわけ。
大事な作品だということは、変わらないんです。

 

感情を強制することはできません。
ただ、もしその作品を、コンテンツを”好き”という感情があるのなら。

たびたび触れてください。
歌も聞いてください。
そんな作品があったって、たまに思いを馳せてみてください。

「終わりました」って、「活動を終了しました」って。
それだけで冷めるような熱じゃ、なかったんじゃないですか、って。

 

あまり熱心なファンのように見えなかった私かもしれませんが、実はアニメでけっこう泣いたりしていて、特にアニメの後半は、好きだったんです。
その感情は、多分変わらないと思う。
そういう思いの馳せ方で、いいと思う。

 

コンテンツは終わるもの、かもしれませんが。
作品は、永遠の命を持っています。