つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

磐梯熱海温泉「Mekke市」に観た光~『温泉むすめ』×『地域おこし協力隊』の協働~

温泉むすめの配信イベント、『磐梯熱海温泉「Mekke市」』を見ました。

www.youtube.com

 温泉むすめは全国の温泉地をキャラクター化してPRするプロジェクト。
磐梯熱海温泉には『磐梯熱海 萩』という温泉むすめがおり、キャラクターボイスを声優の津田美波さんが務められています。
今回はその津田さんをゲストとして、「磐梯熱海温泉をPRしていこう!」ということでネット配信イベントが行われたわけです。

onsen-musume.jp

温泉むすめは実際のイベントやネット、メディアなどを通して多岐にわたる取り組みを行っています。
今回は、コロナ禍でなかなか現地に行けない、という中、インターネットを活用した配信イベントとなりました。

 

今回、とにかく触れたいのは冒頭。
MCのかたが、こんなことを仰いました。
「さて、本日司会進行を務めます、郡山市地域おこし協力隊の・・・」

 

これ!

これですよ!

 冒頭にさらっと明らかにされたお話しでしたが、このイベントに、”地域興し協力隊”という肩書きの方がいるのって、とてもすごいことでして。
私はこの時点でガッツポーズをしましたし、イベントの成功を確信しました。

ここで、地域おこし協力隊ってどんな人なの?ということに触れます。
いちおう、大元の総務省のホームページから引用してみますと、

総務省|地域力の創造・地方の再生|地域おこし協力隊

地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に移住して、地域ブランドや地盤産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組です。隊員は各自治体の委嘱を受け、任期は概ね1年以上、3年未満です。

うん、なんだかわかったような、わからないような感じですね。
要約しますと、地域おこし協力隊とは

  • 地方に移住してがんばりたい
  • 自分の技能を活かして地方を活性化させたい

という高い志を持つ人が、地方に住んで働いてもらい、水が合えばそこに住んでもらおう、という総務省の一大プロジェクトなのです。

 

正直なところ、今の地方活性化というのは「よそもの」「わかもの」に頼らざるを得ない部分があります。
その内情をほんの少し知っている者としては、地域活性化を本当にやるのであれば、その地域の観光協会のスタッフであったり、自治体や公共的なセクターの30代後半から40代前半くらいの脂ののった職員か、地域おこし協力隊の方が一番現状を打破しやすいんだろうな、と思っていました。

地域おこし協力隊の人って、その立場的にも、持っているスキル的にも、ものすごく強いんです。
だから、そんな強い地域おこし協力隊の人が、この温泉むすめの取り組みに注目してくれた、ということが、とても嬉しかった。

 

配信の内容も、とても工夫されていて2時間があっという間でした。

  • 協力隊の”えみたろ”さんが、現地に来れなかったキャストさんに代わりアテンドをつとめて磐梯熱海温泉を旅して紹介していくムービー「お散歩萩ちゃんwithえみたろ」
  • 温泉宿が各宿持ち時間45秒で次々に宿自慢をプレゼンしていく「お宿自慢コーナー」
  • 津田さんを交えて、バラエティ豊かなゲーム形式でに磐梯熱海温泉を知っていく磐梯熱海萩の部屋」


これ、構成まで考えると誰もが思い付けるレベルのものではないです。

お散歩萩ちゃんは、ちゃんと視聴者が突っ込みを入れたくなる部分を挟みながら、どうしても伝えたいポイントを無理なく押し込んでいました。
お宿自慢コーナーは、45秒でその旅館の人にプレゼンをしてもらうというゲーム要素を入れながら、ちゃんとその後にMCがフォローをして、実際の宣伝時間はもっと担保されていて、視聴者にもわかりやすい宿紹介になっていました。

全編にわたって、かなりしっかりしていて飽きさせない造りになっていて、私自身も相当学ぶところがありました。
これがそのまま、他のイベントのフォーマットになってもおかしくないレベルです。

本当に楽しい配信イベントで、時間にゆとりがある方は是非見てほしいので、内容の紹介はこのあたりにしておきます。

 

今回の配信を通して見えた磐梯熱海温泉の凄さとして、地域のことを誇っているのはちゃんと伝わってくるのに、誰一人として驕らず真摯かつ丁寧だったということなんです。
旅館がたくさんあって、人も沢山いれば、一人くらい、一団体くらい、取り組みを気に入らないという人も出てくるでしょう。
半信半疑とか、懐疑的というところもあるでしょう。
でも、少なくとも配信を見た限りでは、そんな方は一人も居なかった。
どこの誰かも分からない『ネットの向こうの視聴者』に対して、本当に懇切丁寧に、腰低く自らの地域を紹介されていました。

これ、温泉地全体の共通の理解がなければ、なかなかできることじゃないんですよ。

私自身、磐梯熱海温泉を詳しく知ったのは、お恥ずかしながらこの配信が初めてだったんですけど、こんなに温かく迎えてくれそうな地域なら、是非行きたいと強く思いました。

 

そして、全編にわたってMCを務められた郡山市地域おこし協力隊の『えみたろ』さん。
ものすごい活躍でした。
実際にはMCや司会だけではなくラジオパーソナリティを務めたり、YouTuberとしても活躍されているそうです。
なるほど、安定感があったわけです。
地域にこういう方が居てくれると、その地域は間違いなく変わります。
本当に、万感を込めて拍手を送らせていただきたいです。
お疲れさまです!
そして、これからの磐梯熱海もよろしくお願いします!!
lit.linktwitter.com

 

本当に、いい配信を見せられたな、と思いましたし、磐梯熱海に行きたくなりましたし、私の理想としていたものが(もちろん私は一切関係していないですけど)こうやって造り上げられていくのを見るのは、心が昂ぶりました。


私個人としては、光が観えました。

 

光を観る。
それが観光の真髄なのです、と、私は思っています。