つるまうかく

群馬在住ヲタクのネット書斎

あのころのあの店はもうない

当初書こうかなーと思っていたのとは全く別のことを書きますね。
こんな日もよくある。

 

 

東京に行ったとき、よく通っていた喫茶店がありました。
具体名は出しません。
コンセプトがよくて、それがまんま自分の癖に刺さって。
途中でブランクはありましたが、最初と最後で考えれば10年のスパンで足を踏み入れていたお店でした。

もちろん、個人経営の店舗ではないので人は入れ替わったのですが、世界観の統一が徹底されていて。
いつ行ってもほっと一息つける、「実家」のようなお店でした。

 

そんな店も、コロナのこととか、いろいろな影響を受け、閉店。

 

それから、いくらか時間が経って。
似たようなコンセプトで運営しているお店が、いくつかあることを知りました。
そして、なんだかいろいろ、見覚えがある。

もしかすると、あの世界が広がっているかもしれない。
一瞬、そう思ってしまった。

 

でも、やっぱり、どこか違う。
そこにはなかった相容れない部分が、あるように見えたり。
大事にされていたはずの要素が、されていなそうだったり。

 

なんでもそうですけど、誰かに自分の幻想を重ねてはいけない。
ないはずのものを、ないものねだりしてはいけない。

 

勝手に希望を持って、勝手に絶望を感じて、結局はプラスマイナスのはずなのに。
なんだか、「あの場所はもうないんだな」という実感が、今になって襲ってきました。

当時は、そこに行くことが普通の日常だったけど、
今考えれば、まさに桃源郷にいるかのような、恵まれた空間だったな。
改めて、その幸運を懐かしみたい、と思いました。